2009年12月13日日曜日

論文書きについて

今は、論文の修正に取り組んでいます。今直しているのは、研究室の学生さんが書いた論文。初めての論文になるので、当人はかなり苦労している様子。でも、それはいい経験です。折角なので、私が思う論文を書く心構えをいくつか列挙します。

・分かりやすく書く; 他人(特に査読者)が読んで、ある程度さらっと読めるような読みやすい内容を心がける

・論文のウリをはっきりと; この論文はここが優れているんだ、というはっきりアピールすること

・図は命; 図は文章よりも結果を物語ってくれます。可能な限りの努力をして、図を見やすくすること

・トピックセンテンスの概念を心がけよ; きれいな、読みやすい論文のほとんど(すべて)はこの概念を心がけて文章構成がされてます

・一つの段落には、一つの事柄を記述; トピックセンテンスとの関連もいえますね。

・手法と結果をごっちゃにしない; 実験内容は基本的にはMethodやExperimentなどのセクションに記述。Resultsセクションでは結果の説明に集中せよ。

・細かいミスは皆無にせよ; スペルミスとか、数値の単位のミスなどのケアレスミスはしっかり調べてなくすこと。こういったミスが多いと、「完成度が低い論文」だと思われて悪印象。

・用語の説明の統一化; 論文中で用いられる特殊用語(実験の名称とか、モデルの名称とか)は、かならず統一すること。査読者は第3者なので、微妙な言葉の違いに困惑する。

・論文は一朝一夕にできるものではない; 論文は書いてから、何度も何度も推敲を繰り返して完成するもの。推敲を重ねれば重ねるほど、文章が洗練される。逆に、文章が洗練されつつあるうちは、完成(投稿できる状態)ではない。

・自分の研究だけにとどまらず、他の研究へのインパクトなどを考えよ; より多くの影響を持つ研究は重要視されるはず。これはちょっとしたひねり・考察を加えることで達成されることが多い。

・あくまでNon-nativeであることを肝に銘じよ; Non-nativeであることは否定できない。だから文章が汚くてもしょうがないではダメ。世界中の人が見て、変な英語だなと思われないレベルの英語にする方法はいくつでもある。English is poorと言われないようなレベルの英語で投稿せよ。

という感じでしょうか・・・。

2009年12月10日木曜日

AGUの準備が一段落・・・

最近は、来週から開催される学会に向けての準備と、学生さんの投稿論文の修正、の2点で大忙しの毎日です。今朝(もう昨日ですね・・・)は、うちの子供の保育園の連絡ノートの児童名に、、、「市井和仁」と、堂々と私の名前を書いてしまい(二重線で修正はしましたが・・・)、、、保育士さんにおおウケだったようです。子供の就寝時間、起床時間についても、でたらめの変な時間が書いてあったとのこと・・・。AGUのポスターは一通りできて、共著者に見せたところです。金曜日にアメリカに向けて旅立ちます。

2009年12月2日水曜日

頭の体操・・・

今日は、学生さんから、輪読の教科書に関しての質問を受けた。微分方程式に関するもので、、、久々に頭の体操になりました。ちょっと時間はかかってしまったけど、解法や境界条件の設定などに悪戦苦闘しながらも解決できてほっと一息。線形代数と微分方程式って、実はこうつながってるんだよ、って説明しながら・・・。意外とこういったことって、数学の授業などではやらないんですよね。線形代数って、意外といろんなところに出てくるんだって・・・。たまにはこういった頭のリハビリが必要です。