2017年7月29日土曜日

IGARSS, Fort Worth, TX, USA

今週は、火曜日より、2017 IEEE International Geoscience and Remote Sensing Symposium (IGARSS)というリモートセンシング分野の国際学会にきております。IGARSSは、リモートセンシング関係の国際学会では最も著名な会議の代表格に挙げることができるかと思います。

テキサス・フォートワースは、私自身初めての訪問です。きれいな 新しい街、という感じでしょうか。テキサスの夏の日差し(空がきれいです)を浴びながら、過ごしています。

発表は、本日(金曜日)に無事に終わりました。今回は、GCOM-Cという日本が開発をしている衛星プロジェクトに関して、私たちが関わっているプロダクト(LAI, GPP)の紹介が主な内容でした。千葉大からもリモートセンシング関連のグループから、5研究室くらいが来ていたような気がします。日本の大学でそこまで多くのグループがある組織は千葉大くらいではないでしょうか?

私の発表は、以下になります。

Ichii K., W. Yang, H. Kobayashi, H. Takayama, T. Hajima, M. Abe, and K. Tachiiri (2017)
Development and application of GCOM-C LAI and GPP/NPP research products.
IGARSS 2017 (IEEE International Geoscience and Remote Sensing Symposium), Fort Worth, TX, US.
Friday, July 28, 11:40 - 12:00
Paper ID: FR2.L8.4, Session: GCOM Status II 


2017年7月16日日曜日

データ公開

私の研究室では、これから少し時間をかけまして、いくつかの手持ちのデータをデータポリシーに沿った範囲で公開していきたいと考えています。必要なものがあれば是非ご利用頂ければと思います。FTPサーバも同僚の教員であるHさんに準備して頂きました(ありがとうございます!)。

データ公開の予定をしているデータセットとプロダクトとしましては、

(1) データ駆動型モデルによるGPP, NEEなどのCO2フラックス、熱水フラックス

アジア版: Ichii et al. (2017) J. Geophys. Res.
全球版: Kondo et al. (2015) J. Geophys Res.
すべてサポートベクタ回帰による結果。こちらはデータポリシーなどによる公開の制限はないです。

(2) 様々なTerra, Aqua MODIS陸域プロダクト

かなりのものを持っていると思います。こちらこれまでの研究で使ってきた8-day (もしくは16-day)、globalのデータ(QA処理済)をいくつかの解像度(0.25degとか0.0833degとか)で公開できればと思います。データポリシーの範囲内で公開できればと思っています。

私としましては、私たちの構築したデータセットなどを用いて研究して頂ければありがたく考えておりまして、また、(2)のような比較的単純ながらもかなり時間のかかるような処理をしたデータを皆様に使っていただくことにより研究の効率が上がればうれしく思います。

こちらに関して質問があれば、市井 (ichii (@) chiba-u.jp)までお寄せください。
質問・要望など、お待ちしております。

2017年7月14日金曜日

CEReS Gaia

昨日は、本研究センターの名誉教授でいらっしゃる建石先生より、CEReSが持っている衛星データ表示・解析システムであるCEReS Gaiaについて説明を頂きました。私自身、衛星データの解析結果やその他モデル結果などをユーザが簡単に表示できるシステムがあるといいなぁ、と思っていたところでしたので、大変ありがたくお話をいただきました。

説明を聞いた限りでは、比較的簡単にデータをシステムにいれたりできそうでして、いろいろと使えそうな気がしました。残念ながら、8月中旬くらいまでは、システムの一部故障につき、データを入れたりができないようです。修理が完了したら、独自のデータをどんどん入れてみたいと思います。特に成果の公開については、どんどん進めていきたいと考えておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

市井

2017年7月11日火曜日

統合的気候モデル高度化研究プログラムキックオフ会合

昨日(7月10日)は、東京にて表題の会合に参加し、私たちの研究計画を発表してきました。このプロジェクトは今年度より始まり5年間続きます。我々のグループでは、衛星観測データを使って地球システムモデルの出力を評価し、改善点などを指摘することになります。もしくは、衛星観測データやモデルの結果などさまざまなデータを駆使して、現在の地球環境がどのように変化しているか、将来どのように変化するか、などを解析することになります。発表のタイトルのスライドだけ下に付けました。

5年後にどこまで研究が進み、どの程度衛星観測のコミュニティーとモデルのコミュニティーの間で興味深い共同研究が進むかなど、 楽しみなプロジェクトですので、研究室としてもがんばって取り組みたい課題だと考えています。

会合後には懇親会にも参加してきました。昨年度末まで在籍していたJAMSTECのメンバーも多くいらっしゃり、楽しい時間を過ごしました。

今後とも応援をお願いします。(市井)

2017年7月8日土曜日

Future Earthに向けてのCEReS学生との会合

市井です。

昨日は、CEReSにおいて、Future Earthという国際科学プロジェクトに関する学生との意見交換会に参加しました。そして、私自身も、「Future Earthのためのグローバルモデル・衛星データ」の紹介、ということで発表(レクチャー)を行いました。こちらの会では、センター学生全員を対象にするために、英語でレクチャーを行います。日本語もときどき混ぜながら。

Future Earthとは、「持続可能な社会を作る」ことを目指した新しい試みの国際研究プログラムです。地球規模の環境問題を解決し、持続可能な社会を作るためには、自然科学と社会科学が一緒になって、さらに、政策関係者などの社会パートナーと組んで環境問題の解決に取り組んでいこう、という試みです。これを千葉大学の環境リモートセンシング研究センターでは強く進めて行こうとしています。そのための学生向けの啓蒙活動です。

今回は、主にモデルの話を中心に行いました。こちらはリモートセンシングが専門の研究センターですので、モデルについてはどの程度知識があるのかなぁ、とかなり基礎から初めてみたつもりです。陸域生態系モデリングは難しそうでありながら、実は使ってみると、そんなに難しくはない、というものかなぁ、と私は思っていますので、興味があれば是非使ってみてください、というような感じで話を終えました。もちろん、Future Earthにつなげるにはどうしたらよいか、という、私にもまだ回答が出ていないような疑問を提示しながらも、私自身もよい勉強、よい経験になりました。

面白いのは、昨日は、教員は黙ってて!というポリシーで進めたため、学生さんからの意見や質問を受けることができ、有意義に思いました。

これからもこの勉強会には参加しつづけたいと思っていますので、興味のある学生の皆さん、是非、継続して参加してください。